PMBOKは約4年ごとに新しい版へ改訂されています。
現在の最新版は第6版です。
2020年第4四半期にPMBOK第7版が発行される予定ですが、COVID-19の影響により来年にずれ込む可能性もあります。(PMP試験の新しい試験も約1年後ろ倒しとなっています。)
本記事では、現時点で分かっている、PMBOK第7版での変更内容をお伝えします。
現時点で分かっていること①:プロセスベースからプリンシプルベースへシフト
第6版では49のプロセスが規定されているように、プロセスベースでの体系的な知識がまとめられています。第7版では、プリンシプル(原則)ベースへシフトすることが予告されています。
これは、プロセスよりもプロジェクトの成果と生み出すバリューをより重視した内容となるということだと予想されます。
※49のプロセスについてはこちらの記事をご覧ください
現時点で分かっていること②:成果物から成果・価値へ
①で述べた内容と関連しますが、プロセスベースからプリンシプルベースとなることで、プロジェクトの生み出す成果物(deliverable)を重視する姿勢から、プロジェクトの結果現れる成果(Outcome)や価値(Value)を重視する内容に変更されます。
最近出た書籍「プロダクトマネジメント」でも、ビルドトラップをいかに避けて顧客価値とビジネス価値を実現するかが説明されていましたが、やはり作ることで思考停止するのではなく、活動の結果、受け手にどれだけの価値を提供できるかが重要なのだというトレンドがあるのだと思います。
プロダクトマネジメント ―ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける
現時点で分かっていること③:プロセス × 知識エリアから、プリンシプル × パフォーマンスドメインへ
PMBOK第6版では、49のプロセスは、5つのプロセス群と10の知識エリアのマトリックスでマッピングされていました。
PMBOK第7版では、「5つのプロセス群」から「12の原則」(プロジェクトデリバリープリンシプル)に変わります。
また、「10の知識エリア」から「8のパフォーマンスドメイン」に変わります。
現時点で分かっていること④:ITTOはPMBOK本体から除外予定
ITTOとは、
- Input
- Tools
- Techniques
- Output
の頭文字をとったもので、各プロセスごとにITTOが定められていました。
PMBOK第7版では、プロセス重視ではなくなることから、ITTOはPMBOK本体からは除外される予定です。
ただし、完全にITTOが消えることはなく、デジタルコンテンツとして補足としては残留する予定となっています。
さいごに
本記事ではPMBOK第7版の改訂内容について、現時点で分かっていることをまとめました。
大きく内容が変わることが予想されますので、すでにPMP試験対策をされている方は早めに合格してしまいましょう。そして合格後の学習サイクルで60PDUを獲得する中で変更分をキャッチアップするのが効率が良さそうです。
現在のPMP受験のプロセスはこちらの記事にまとめています 。
PMP試験受験前に必須のトレーニングの選び方はこちらの記事をご覧ください 。
最後までお読みいただきありがとうございました。
参考:米PMIの公式ブログ