PMBOK第6版より、非事象リスクについての記載が追加されました。(398ページ)
非事象リスクとは何なのか、本記事で解説します。
非事象リスクとは
将来起こるかわからない具体的なリスクのことを事象リスクと呼び、そうではないリスクのことを非事象リスクと呼びます。
事象リスク(事象に基づくリスク)の例
- 主要納入業者がプロジェクト中に廃業する
- 設計完了後の顧客の仕様変更要求
非事象リスクは変動リスクと曖昧さリスクに分類することができます。
変動リスク
計画時に定めたパラメータの実際が予測から外れることを変動リスクといいます。
変動リスクの例
- 生産性が目標値を外れる
- テストで検出されたエラー件数が予測圏から外れる
- 建築プロジェクトにおいて、季節外れの異常気象が発生する
曖昧さリスク
将来起こるかもしれない、不確実なこと(=曖昧さ)を曖昧さリスクといいます。特に、プロジェクトに関する不完全なナレッジが影響を及ぼす場合のリスクです。
曖昧さリスクの例
- 要求やテクニカルソリューションに関する断片的な理解
- 将来的な規制に関するフレームワークの開発
- プロジェクト固有の複雑さ