PMP試験ではいくつか計算問題が出題されます。計算問題は基本的な公式さえ覚えておけば確実に正解できる問題ですので、取りこぼしのないように押さえておきましょう。
本記事では典型的な計算問題のひとつである、コミュニケーション・チャネルの計算方法について説明します。
計算問題の中でも一番簡単な部類ですが、落とし穴もあるので要注意です。
はじめに
コミュニケーション・チャネルについては、
PMBOKガイド10章 プロジェクト・コミュニケーション・マネジメント
にて言及されています。
特に、10.1.2.2 コミュニケーション要求事項分析 にて、コミュニケーション・チャネル数についての言及があります。
しかし、PMBOKガイド内では計算方法は説明されていません。
どのように計算すればよいのか、次章で説明します。
コミュニケーション・チャネルの計算方法
コミュニケーション・チャネルの計算は、以下の式で表されます。
コミュニケーション・チャネル数 = n(n-1)/2
nは関係するステークホルダーの数を表します。
たとえば、あるプロジェクトのステークホルダーが15人いた場合、
コミュニケーション・チャネル数
= 15(15-1)/2
= 105
となります。
※ 高校数学を覚えている人であれば、この計算は組み合わせ計算なので、
nC2
の計算をしているのと同じだと気づいたかと思います。
計算問題の落とし穴
コミュニケーション・チャネル数の計算は簡単ですが、一点落とし穴があります。
それは、
「ステークホルダーの数が増えたとき、コミュニケーション・チャネル数はいくつ増えたか?」
という問題です。
例えば、ステークホルダーの数が15から20に増えたときのコミュニケーション・チャネル数の増加数を求める場合、
ステークホルダーの増加分である20-15=5を
先ほどの計算式に入れてはいけません。
ステークホルダー数20の場合のコミュニケーション・チャネル数
= 20 (20-1)/2
= 190
ステークホルダー数15の場合のコミュニケーション・チャネル数
= 15 (15-1)/2
= 105
なので、正しい答えは、
190 - 105 = 85
となります。
まとめ
この計算問題は、初見ではもしかしたら落とし穴にはまってしまうかもしれませんが、一度解法を知ってしまえば、間違えることはないと思います。
本記事がPMP試験での得点力アップにつながることを祈っています!
最後までお読みいただきありがとうございました。