PMP試験に合格した後は、資格維持のために3年ごとにPDUを獲得していく必要があります。継続的に知識を最新化するための仕組みが設計されていることもPMPが資格として高い評価を得ている要因の一つだと思います。
PDUの仕組みについては別の記事にて詳しく解説しましたので、こちらをご参照ください。
PDUを獲得するためには、仕事でプロジェクトマネジメントタスクを行ったりセミナー講演や書籍執筆などのアウトプットをする他、タレントトライアングルに基づく3つの知識についてのインプットが必要になります。
- 戦略的およびビジネスのマネジメント (Strategic & Business Management)
- テクニカル・プロジェクトマネジメント (Technical Project Management)
- リーダーシップ (Leadership)
これらのインプット方法としては、民間のセミナーを受けるほか、関連書籍を読んだり、PMIのオンライン講座や民間のオンライン講座を受ける方法があります。
コロナ禍の現在、関連書籍を読むか、オンライン講座を受けてPDUを獲得するのが良いです。
筆者のPDU獲得の多くも書籍とオンラインです。
PDUの獲得できるオンライン講座とおすすめの書籍をまとめました。
PDU獲得のできるオンライン講座
PDUが獲得できるオンライン講座は、PMI公式のものか、PMIの認定を受けたベンダーによるものである必要があります。
以下にPDUが獲得できるオンライン講座をまとめます。
講座名 | 獲得PDU | 言語 | 筆者コメント |
---|---|---|---|
PMP Exam Prep Seminar - Complete Exam Coverage with 35 PDUs | 35 | 英語(字幕あり) | UdemyのPMP講座で最も有名な講座で、2023年3月現在で92000超のレビューが書かれています。英語ですが字幕もあり、比較的聞き取りやすいです。 英語に抵抗がなければおすすめとなります。 |
PMP® Renewal-14 PDUs for PMP: Basic Project Management Math | 14 | 英語(字幕あり) | 計算問題を中心にPMPの重要ポイントを解説しているUdemy内の講座です。PMPの復習を兼ねてプロジェクトマネジメントの勘所の知識のリフレッシュに活用できます。 |
The Complete Agile Project Manager | 17.5 | 英語 | PMIが開催しているアジャイル開発の講座です。PMI会員は243ドル、非会員は372ドルなので、受講する場合は会員になる方がお得です。 |
Certification Maintenance Toolkit | 30 | 英語 | PMIが提供しているeLearningで、その名の通りPMI資格維持のためのオンライン講座です。 PMI会員は540ドル、非会員は740ドルと200ドルも差があります。PMIの提供物を購入する場合は会員になった方がお得です。 |
Talent Triangle Bundle | 26.5 | 英語 | PMIが提供する、タレントトライアングルについてのeLearningです。タレントトライアングルの3要素のPDUをまんべんなく取得することができます。 PMI会員は449ドル、非会員は749ドルとなんと300ドルも差があります。 |
PDU獲得におすすめの書籍
続いて、PDU獲得におすすめの書籍を紹介します。申請する書籍はタレントトライアングルの内容に沿っていればよいので、こちらに記載した書籍以外でも申請することは可能です。
また申請するPDUですが、書籍の場合は学習時間=読書した時間になるので、一律ではなく各自の費やした読書時間になります。
書籍名 | 筆者コメント | 書影 |
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人を動かす 新装版 | 言わずと知れたマネジメントの名著です。社会人1年目に読むように言われることも多いと思います。 | |
完訳 7つの習慣 : Powerful Lessons in Personal Change | こちらもよく新社会人向けにお勧めされる書籍ですが、マネジメント視点で読むことで新たな気付きを得ることができました。 | |
タレント・トライアングル(破壊的イノベーション時代に求められるプロジェクト・マネジャーの実践スキル) | 日本PMIから発行された、PMIのタレントトライアングルの考え方についての解説書です。PDUサイクルのベースの考え方がわかるので必読です。 | |
INSPIRED 熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント | プロダクト開発に関する名著です。プロジェクトマネジメントについての言及はないものの、PMBOK第7版ではアウトカムを重視する動きもありプロダクト開発の視点を取り入れることがより求められていることから、おすすめさせていただきました。 | |
アジャイルサムライ――達人開発者への道 | アジャイル開発についての古典的名著です。書籍名は知っているけれど中身は読んでいないという人が多いと思いますが、PDUサイクルを機に読んでみることをお勧めします。 | |
イノベーションのジレンマ 増補改訂版 Harvard business school press | ビジネス視点ではこちらをお勧めします。ビジネスの覇者が次のイノベーションを起こせず栄枯必衰となる理由を、イノベーションが生まれる仕組みを解説しています。 |
さいごに
本記事では、PDU獲得のためのオンライン講座とおすすめ書籍を紹介しました。PDUサイクルはPMP合格後3年間ですが、ペース配分は自由です。サイクルの期限ぎりぎりのタイミングで業務が忙しくなってしまってPDUを取れない、ということがないよう早めに60PDUを獲得してしまいましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。